通関士の魅力は

魅力は重大な責任を担うこと、モノに詳しくなること。
そしてお客様に貢献できることです。

通関士の仕事は、通関手続きを最終的にチェックして申告し、許可を受けることです。

傍から見ているとわれわれの仕事は、日々膨大な書類(実際はパソコン上での手続きです)の手続きをする、煩雑なルーチンワークに見えるかもしれません。

しかし万が一の不備(そもそも通関を通せない物品であるなど)や、われわれのミスがあると、船積みされている何十ものコンテナを船から下せないなどの事態にもなりかねません。

単なる事務作業に見える一つひとつの手続きが、非常に重い責任を要求される仕事なのです。

衣類の編み方でも関税率は変わってきます!

新米の頃の私は、衣類の通関でもたついたことがあります。

手編みのマフラーです。通関を通す際には、関税率のチェックも通関士の仕事になります。

衣類はその素材によって関税率が変わってくるのですが、マフラーはさらにその編み方でも掛かる税金が変わってきます。

その時には実際に現物を見て確認しながら、関税率を算出しました。

幸い、お客様に何時間もムダ足をさせるような事態は避けられましたが、肝を冷やした思いがあります。

衣類の話の流れでいいますと、通関士には、自分の得意分野を確立できる面白さがあります。

これは仕事の魅力というべきか、通関士の心得というようなものかもしれません。

衣類でも食品でも、電気製品でもなんでも構いません。

ともかく通関士として仕事を任されるようになったら、特定の分野、たとえば電気製品ひとつしぼって、全体を理解するようにします。

それができるようになると、他の法令の関係や税番の区分基準など、欠かせないチェック基準がわかってきます。

そうすると次の分野(たとえば食品)のことも理解しやすくなる面があります。

私は、パソコンマニアではありませんが、パソコンの部品にはもの凄く詳しいです。

もちろんそれはCPUの性能を知っているうんぬんではなく、あくまで通関目線からです。

仕事の必要に迫られての面はありますが、さまざまな物品について非常に詳しくなれるというのも、通関士業のひとつの魅力ではあると思います。

海外の野菜や果物はそれこそ何千種類もありますし、化学の新素材も毎年無数に新しいモノが登場してきます。興味の尽きない仕事ですね。

通関士はお客様の代行者

それから大事なことをひとつ。

通関士は、大蔵省・税関が管轄する国家資格で、物品を通関させるのが仕事です。

しかし立ち位置は国ではなく、あくまで顧客サイドです。

お客様が通関してほしいというものではれば、原則として「できません」とは言いません(もちろん明らかに法律違反になるものは別ですが)。

あくまでもお客様の代行者であり代弁者なのです。牛肉10トン、キューイフルーツ3万個、ICチップ15万個…。

そのような通関手続きを通じ、日本の物流を支えるお客様に貢献している満足も大きな仕事です。