通関士の魅力は

魅力は重大な責任を担うこと、モノに詳しくなること。
そしてお客様に貢献できることです。

通関士の仕事は、通関手続きを最終的にチェックして申告し、
許可を受けることです。傍から見ているとわれわれの仕事は、
日々膨大な書類(実際はパソコン上での手続きです)の
手続きをする、煩雑なルーチンワークに見えるかもしれません。
しかし万が一の不備(そもそも通関を通せない物品であるなど)
や、われわれのミスがあると、船積みされている何十もの
コンテナを船から下せないなどの事態にもなりかねません。
単なる事務作業に見える一つひとつの手続きが、
非常に重い責任を要求される仕事なのです。

●衣類の編み方でも関税率は変わってきます!

新米の頃の私は、衣類の通関でもたついたことがあります。
手編みのマフラーです。通関を通す際には、関税率のチェックも
通関士の仕事になります。
衣類はその素材によって関税率が変わってくるのですが、
マフラーはさらにその編み方でも掛かる税金が変わってきます。
その時には実際に現物を見て確認しながら、関税率を算出しました。
幸い、お客様に何時間もムダ足をさせるような事態は
避けられましたが、肝を冷やした思いがあります。

衣類の話の流れでいいますと、通関士には、
自分の得意分野を確立できる面白さがあります。
これは仕事の魅力というべきか、
通関士の心得というようなものかもしれません。
衣類でも食品でも、電気製品でもなんでも構いません。
ともかく通関士として仕事を任されるようになったら、
特定の分野、たとえば電気製品ひとつしぼって、
全体を理解するようにします。
それができるようになると、他の法令の関係や税番の区分基準など、
欠かせないチェック基準がわかってきます。
そうすると次の分野(たとえば食品)のことも
理解しやすくなる面があります。

私は、パソコンマニアではありませんが、
パソコンの部品にはもの凄く詳しいです。
もちろんそれはCPUの性能を知っているうんぬんではなく、
あくまで通関目線からです。
仕事の必要に迫られての面はありますが、
さまざまな物品について非常に詳しくなれる
というのも、通関士業のひとつの魅力ではある
と思います。
海外の野菜や果物はそれこそ何千種類もありますし、
化学の新素材も毎年無数に新しいモノが登場してきます。
興味の尽きない仕事ですね。

●通関士はお客様の代行者

それから大事なことをひとつ。
通関士は、大蔵省・税関が管轄する国家資格で、
物品を通関させるのが仕事です。
しかし立ち位置は国ではなく、あくまで顧客サイドです。
お客様が通関してほしいというものではれば、
原則として「できません」とは言いません
(もちろん明らかに法律違反になるものは別ですが)。
あくまでもお客様の代行者であり代弁者なのです。
牛肉10トン、キューイフルーツ3万個、ICチップ15万個…。
そのような通関手続きを通じ、日本の物流を支えるお客様に
貢献している満足も大きな仕事です。

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